三〇〇〇メートル級の山々が連なり、清流が流れ、豊かな大自然の中に早川町の村々があります。
町内にはフォッサマグナ(静岡、糸魚川構造線)が走り、脆弱な山間部では、昭和三四年、昭和五七年には、土砂災害が大きかった地域で,旧建設省の砂防の調査設計をしていた二〇代からよく訪れた所です。
私が当時、設計に携わった砂防ダムや床固、山腹工など、図面上の構造物が実際に施工されてその場にそびえ立ち、住民の安心と安全に役立っている事を目の当たりにすると、夜を徹して設計業務に努力した事が懐かしく思い出されます。
ここには、都市部では失われた自然や人情、何百年と受け継がれた本来の日本の姿が残っている地域です。近くていつも私たちの周りに普通にあるものは見えづらく、私たちが忘れかけている大事なものは実はひっそりと残っているのかもしれません。
もう一度、目をこらし、耳を傾け、みんなの声を集約し、地域の資源や魅力を考え直したい地域ですね。
独自性、個性、温故知新、ここにしかないもの。
簡単ではありません、しかし
過疎、高齢化、限界集落の問題、などの解決策がぼんやりと見えてきませんか?